公益財団法人 東北活性化研究センター

今月の景気ウォッチャー調査

最新の内閣府景気ウォッチャー調査結果についてのレポートを紹介します。

令和4年4月の景気ウォッチャー調査結果(東北分)

表A-東北の現状判断(季節調整値)

表B-東北の先行き判断(季節調整値)

表C-東北の現状判断(原数値)

表D-東北の先行き判断(原数値)

調査結果の概要

1.今月のDI※

季節調整値
(1)現状判断(3か月前との比較、方向性 季節調整値)
現状判断DIは「47.1」と2か月連続で前月を上回った。前月と比較し+4.7ポイント上昇した。

(2)先行き判断(2~3か月先の見通し、方向性 季節調整値)
先行き判断DIは「49.2」と3か月連続で前月を上回った。前月と比較し+0.7ポイント上昇した。

原数値
(1)現状判断(3か月前との比較、方向性)
現状判断DIは「47.4」と2か月連続で前月を上回った。前月と比較し+5.6ポイント上昇した。

(2)先行き判断(2~3か月先の見通し、方向性)
先行き判断DIは「47.6」と3か月連続で前月を上回った。前月と比較し+1.0ポイント上昇した。

  ※DI(Diffusion Index)について…50を基準とし、50を超えると景気が良い方向にあることを示す。

 

2.調査の概要

調査期間 令和4年4月25日~30日
回答者数 170/189名、回答率 89.9% (全国1,816/2,050名、88.6%)

 

3.特徴的と思われる判断理由(ウォッチャーのコメントから抜粋)

(1)現状判断理由

○「良くなっている」
(食料品製造業)
…人の動きが出てきたため、売上は前年比115%と回復している。しかし、新型コロナウイルス発生前との比較では80%である。

○「やや良くなっている」
(百貨店)…来客数は前年と比べて改善している。新型コロナウイルス感染はいまだ収束していないものの、生活者が適応していることと、新しいシーズンの立ち上がりということもあり好調さがみられる。
(コンビニ)…新型コロナウイルスの新規感染者数は高止まりしているものの、各種規制が緩やかになり、人の動きが活発化している。特に土日に顕著に表れている。商品でいえばたばこの動きが20%増加している。明らかに振りの客が売上に貢献している。
(衣料品専門店)…少しずつ暖かい日も増え、コロナ禍での行動規制も緩和されたため、気持ちも明るくなってきているようである。おしゃれをして外出したい気分も戻りつつある。
(住関連専門店)…今月は来客数が多少多かったので売上にもつながっており、景気は上向きになっている。
(その他小売[ショッピングセンター])…不安要素はあるものの、感染状況が比較的落ち着いてきたため、客の来店頻度が高くなってきているように見受けられる。
(高級レストラン)…3か月前と比べて、来客数が140%増加している。5月の予約も4月と同等以上の数を確保している。
(観光型ホテル)…新規感染者数は下げ止まりが続いているが、慣れのせいか気にしない人が増えてきている印象を受ける。宿泊割引キャンペーンのエリア拡大の影響もあり、来客数は増加傾向にある。
(タクシー運転手)…当地域には3月16日に発生した地震の損害調査のために、全国から約3000人の保険会社社員が訪れ、滞在している。レンタカーは事故など有事の際の責任問題があるため、タクシーを出退社・調査・買物・飲食などの移動の際に頻繁に利用しており特需となっている。飲食店もコロナ禍ではあるが、売上が増加していることは間違いない。
(美容室)…出掛けたり人と会う機会が増えたのか、カットだけではなくパーマやカラーをする客も出てきて、客単価が上がっている。
(輸送用機械器具製造業)…各社新年度を迎え、予算取りで動いていた案件が正式発注となり、受注増加となってきている。
(その他非製造業[飲食料品卸売業])…まん延防止等重点措置の解除により活動制限がなくなったことで、県外の飲食需要が回復している。県内でも新幹線が3月の地震から復旧したことで交流人口が増えつつある。
(民間職業紹介機関)…人材を求める相談が増えている。

○「変わらない」
(一般小売店[酒])…中旬に新型コロナウイルス発生以降中止が続いていた大規模な祭りの開催が発表されている。それ以降、飲食店や旅館関係の客先への販売量は徐々に増加傾向にあるが、前半がほとんど動かなかったことから、トータルでは横ばいとなっている。
(その他専門店[靴])…前年の4月よりは来客数は増えているものの、新型コロナウイルス発生前の8割程度である。春の行事も再開されているが、外出に慎重な人は多いため、靴の需要はそれほど増えていない。
(旅行代理店)…県民割の延長で個人旅行は多少上向いている。一方で、4~5月実施予定であった修学旅行が延期や方面変更となっており、前年と同じように推移している。
(通信会社)…ガソリン価格高騰など不安定な要素が多く、客の動きが鈍い。
(その他サービス[自動車整備業])…新型コロナウイルス感染症は子供を中心に感染が拡大傾向にあり、客足は全く伸びない。
(金属製品製造業)…客の話から増産の雰囲気はある。しかし、ウクライナ情勢や円安の問題で先行きが不透明である。
(新聞社[求人広告])…新型コロナウイルスの新規感染者数が依然高止まり傾向にあるなか、ロシアのウクライナ侵攻と円安の影響がじわじわ地方にも及び始めている。
(その他雇用)…人手不足を背景に従業員を募集する動きは継続している。また、その確保のために正社員を募集する動きも継続している。

○「やや悪くなっている」
(商店街)…県内では新型コロナウイルス新規感染者数が減少していないことに加え、原材料や原油の価格高騰、円安による商品の値上げ等により、消費意欲が低下している。
(スーパー)…値上げ、円安、光熱費の高騰と、新生活への支出により、内食需要は上がっているようだが、実際には買上点数の減少が大きくなっており、節約志向が強くなっていると考える。来店頻度も下がり、特売日への集中が顕著になって価格競争が強くなるのではないと不安である。
(家電量販店)…白物家電、黒物家電共に買換え需要の購入単価は伸びている。しかし、買換え以外の商品を購入する客が減っている。来客数、買上点数共に減少している。
(乗用車販売店)…中国のロックダウンにより新車納期予定に長期的な遅れが発生しており、新車の売上見通しが立たない。それが影響し中古車の入庫もなく、新車中古車販売での収益見込みが減少していく見通しである。
(設計事務所)…ウクライナ情勢や新型コロナウイルスの影響で、4月に単価や納期の変更が提示されている。物価高、品薄状況を理由にした工期の見直しや、工事費高騰に伴う受注量の減少が予想される。
(出版・印刷・同関連産業)…仕入れや原材料価格の値上げ、エネルギーコストの高騰はあるが、販売価格への転嫁が進んでいない。加えて、業務そのものやイベントの取下げ、開催取りやめなどから、受注量自体が減少している。
(建設業)…鋼材や設備機器など資機材の急騰と納期遅延に伴って、契約交渉が難航するケースが散見されている。
(金融業)…折からの原材料・資材の調達の難しさに加え、地政学リスク顕在化に起因するエネルギー価格や農産物価格の上昇により、ほとんどの業種で影響を受けている。

○「悪くなっている」
(一般レストラン)…当店は企業の上層部の客が多く、下の人たちに言っている手前、自分たちが新型コロナウイルスに感染するわけにはいかないということで来店を控えている。政府が幾ら大丈夫と言っても、企業内では決してそうではないということである。

 

(2)先行き判断理由

○「良くなる」
(旅行代理店)
…発地・着地制限のないGo To Travelのような旅行支援施策が見込まれていることから、次月以降も引き続き上昇傾向が続き、夏季需要期の宿泊申込みが拡大するとみている。

○「やや良くなる」
(衣料品専門店)…ウィズコロナが進む中で、イベント等は従来どおり行われるケースが多くなり、少しずつ景気回復していくと予測する。
(その他専門店[酒])…この先、新型コロナウイルスの緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出なければ現状維持、若しくはやや持ち直す動きになると予想している。欧米のように新型コロナウイルスの警戒レベルの判断基準が下がることを切望している。
(観光型旅館)…世界的にウィズコロナが進み、マスクを外すことやイベントが開催されることが多くなっていくとみている。
(建設業)…春以降、工事が増加する。今年も例年同様の工事量が見込まれ、冬場の落ち込みから改善している。
(コピーサービス業)…納期遅延の商品が前倒しで早まる知らせが届いているものが出てきている。若干だがその知らせに期待をしている。また、コロナ禍だから出てきた商材及びニーズでこれから期待できるものもあり、現在その仕込みをしている。
(新聞社[求人広告])…新型コロナウイルスの影響で2年連続中止となっていたねぶた祭等の祭りが開催されるほか、マラソン等のイベントも復活し始めている。
(職業安定所)…求人数が求職者数を上回っている状態が続いている。

○「変わらない」
(一般小売店[医薬品])…ゴールデンウィーク中は人の流れが非常に多くなるので、2週間後に新規感染者数の増加がどの程度になるのか、その影響がどう出てくるのか分からず、先行きが見通せない。
(通信会社)…良くなる材料に乏しい。新型コロナウイルスやウクライナ情勢、円安により更に悪くなる可能性もある。
(農林水産業)…前年の米価の下落に対し、ナラシ対策が発動され、損失がある程度補填される可能性がある。
(広告業協会)…原油高、物価上昇、円安など経済不安が高まっているなか、アフターコロナを見据えた戦略を下方修正せざるを得ず、広告宣伝費が縮小傾向になるのではないかと心配している。
(その他非製造業[飲食料品卸売業])…この先の景気が良くなるような要因が見当たらない。また、中小企業では給料が下がらなければよいという状況が続いていて、政府が言うような賃上げなどは難しいため、今後も現状と変わらないとみている。
(人材派遣会社)…円安や原料高の影響が、製造業を中心に採用予定数や採用要件の引上げなどに影響する可能性がある。

○「やや悪くなる」

(乗用車販売店)…ここ最近では、下取りが入ってこないことによる中古車の商品不足がかなり深刻である。オークション相場も不自然な値上がりをしており、先行き不透明な状態である。
(一般レストラン)…新型コロナウイルスの感染状況による。当地域での新規感染者数は高止まりが続いているので、それが収まらないと新型コロナウイルス発生前の状況には戻らない。
(タクシー運転手)…現在、3月の地震によりタクシー業界は活況を呈しているが、新型コロナウイルスによるマインドの冷え込みは日常生活に定着しつつあるため、それがどの程度影響してくるのか、今の地震の損害調査の仕事量が減ったときにどうなるのかを危惧している。
(美容室)…ウクライナ情勢の絡みでもろもろの物価が上がっており、それに対応するため、美容院についても回数を減らしたり期間を延ばしたりすることが予想される。先行きはウクライナ情勢と新型コロナウイルスの感染状況で変わってくる。
(金融業)…コスト高の状況は当面続くものと見込まれる。また、新型コロナウイルス第7波の到来で経済が止まることはないとは思うが、各業種とも少なからず影響を受けてしまうのは確実とみている。
(経営コンサルタント)…新型コロナウイルス、ウクライナ情勢、円安の3重苦が経済活動、消費活動に大きく影響する。

東北地域に関する解説は、当センターの責任でまとめたものです。  以 上

 

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