公益財団法人 東北活性化研究センター

今月の景気ウォッチャー調査

最新の内閣府景気ウォッチャー調査結果についてのレポートを紹介します。

令和2年10月の景気ウォッチャー調査結果(東北分)

表A-東北の現状判断(季節調整値)

表B-東北の先行き判断(季節調整値)

表C-東北の現状判断(原数値)

表D-東北の先行き判断(原数値)

調査結果の概要

1.今月のDI※

季節調整値
(1)現状判断(3か月前との比較、方向性 季節調整値)
現状判断DIは「54.1」と6か月連続で前月を上回った。前月と比較し+8.3ポイントと大幅に改善した。

(2)先行き判断(2~3か月先の見通し、方向性 季節調整値)
先行き判断DIは「47.7」と3か月連続で前月を上回った。前月と比較し+3.0ポイントとやや上回った。

原数値
(1)現状判断(3か月前との比較、方向性)
現状判断DIは「52.4」と6か月連続で前月を上回った。前月と比較し+7.2ポイントと大幅に改善した。

(2)先行き判断(2~3か月先の見通し、方向性)
先行き判断DIは「46.3」と3か月連続で前月を上回った。前月と比較し+2.9ポイントとやや上回った。

※DI(Diffusion Index)について…50を基準とし、50を超えると景気が良い方向にあることを示す。

 

2.調査の概要
調査期間 令和 2年 10月25日~31日
回答者数 177/189名、回答率 93.7% (全国1,847/2,050名、90.1%)

 

3.特徴的と思われる判断理由(ウォッチャーのコメントから抜粋)
(1)現状判断理由
○「良くなっている」

(一般小売店[書籍])…我々の業界は今某アニメの大ブームである。商品の調達がうまくいったので、全体の来客数や販売量も相当良くなっている。また、郷土作家の映画化作品も動いているために全体を押し上げている。
(高級レストラン)…レストラン部門ではランチの客数が前年比で9割の数字が出ている。だがディナーの客数は伸び悩んでいる。
(観光型ホテル)…Go To Travelキャンペーン利用客が増えている。休前日は先々まで満室の状況であり、平日の予約も増えてきている。
(観光名所)…土産店においては、地域共通クーポンの効果が非常に大きい。旅行中や使用期限内に使い切らなければならない感じでクーポンが使用されている。金額も大変大きく、売上に占める割合は40%を超えている。この効果が大変大きく、売上も徐々に戻りつつある。

○「やや良くなっている」
(商店街)…新型コロナウイルス関連の影響が大変大きく、長く続いている。3月以降、地域、商店街においてイベント、催事等が中止になっているため、人出が極端に減っている。ようやく今月から少しずつ取り戻してきている。
(一般小売店[酒])…消費者がコロナ禍の生活に慣れてきたのか、動く又は集まることへの抵抗が薄れてきている。その影響で、少しずつではあるが小規模な会合や飲み会、ゴルフコンペなどが開催されるようになり、飲食店への販売量も今月中旬以降は良くなってきている実感がある。また、Go To Travelキャンペーンの影響で宿泊施設などへの販売量もようやく上昇してきている。
(衣料品専門店)…3か月前と比べ新型コロナウイルス感染者が横ばい状態となっているなか、Go Toキャンペーンなどで外出意欲が高まり、新型コロナウイルス対策をしながらも買物を楽しもうとする方が増えてきている。
(住関連専門店)…受注生産で納品が可能になったために、販売量が増えている。
(その他専門店[白衣・ユニフォーム])…秋冬物の動きが活発になってきている。前年は消費税増税のあおりで10月は非常に厳しかった。また、前月も割と気温が高く、動き自体は良くなかったのだが、日々気温も順調に下がっていき、秋冬物へと移行したようである。前年見送ったものを今年に入って購入しているのかもしれない。
(一般レストラン)…政府のGo Toキャンペーンや地方の割増商品券などで幾らかは盛り上がってきている。心配なのはこのキャンペーンが終わってからのことである。
(旅行代理店)…団体旅行は依然として動きが止まっている状況だが、個人旅行においてはGo Toキャンペーンの効果で回復基調となっており、ややではあるが良くなっている。
(通信会社)…サービスエリアの拡大に伴い、徐々に新規の加入者が増えてきている。特に放送サービスの加入者が大きく伸びており、巣籠り需要の掘り起こしが一気にできている。これに引っ張られるように通信サービスも増え始め、IP電話もプラスしたお得なトリプルメニュー加入も増えている。
(観光名所)…Go Toキャンペーンの効果はある程度実感できるようになっている。また、春からずれ込んだ教育旅行の団体も来場するようになっている。ただ、3密回避のため席数制限で食事を断らざるを得ない場面があり、売りこぼしも発生している。
(金融業)…Go Toキャンペーンにより県内外の観光客の動きが改善されている。飲食やホテル業が業況全快とはいかないまでも回復基調にある。
(コピーサービス業)…新型コロナウイルス感染症の終息がみえないなか、必要な投資には積極的に予算を付けている企業と、慎重になっている企業とで二極化しているようである。取引先も同様の傾向ではあるが、比較的積極的な企業からの引き合いが多く、景気が良くなりそうな実感が湧いてきている。
(その他非製造業[飲食料品卸売業])…Go Toキャンペーンなど県内において交流人口の回復がみられる。主要駅や観光地で数字が回復傾向にある。
(人材派遣会社)…募集再開をする企業が引き続き増えている。募集を検討する企業側の業績は必ずしも好調なわけではないが、事業計画の達成のための募集や組織の業務負荷を軽減するための募集が増えている状況である。
(新聞社[求人広告])…Go To Travelキャンペーンなど旅行宿泊に関係した広告が多くなり、地域経済を刺激し始めている。飲食店への人出も目に見えて増えており、景気の回復基調の兆しを感じ始めている。

○「変わらない」
(百貨店)…来客数は戻りつつあるが不要不急の物は買われていない。また、感染予防の意識から客の滞留時間が短くなっており、結果として客単価が下がっている。
(家電量販店)…前年は増税があったので10月の実績は大きく落ち込んだ。それと比べると随分良くなっているようにみえる。しかし、一昨年と比較すると大差はない。
(乗用車販売店)…前年実績と比較し販売台数は増加傾向だが、新型コロナウイルスの影響か新規客は減少にあることは変わっていない。
(タクシー運転手)…新型コロナウイルスにより非常に厳しい状況が続いており、今月、同業社が廃業をしている。
(出版・印刷・同関連産業)…前年は選挙もあり受注が多かったが、今年はイベントも中止で印刷物が減少している。
(電気機械器具製造業)…新型コロナウイルスの影響で、一時的に受注価格、販売価格が低下したが、その後徐々に回復傾向にあり、3か月前と比べると大きな変化はない。
(職業安定所)…有効求人数は2~3か月前辺りが最低値とみられ、その後徐々に増加してきている。ただし、有効求職者数も増加傾向にあることから、その結果、有効求人倍率は同程度の水準で推移している状況である。

○「やや悪くなっている」
(美容室)…新型コロナウイルスの影響か、客の来店間隔が長くなっている。
(建設業)…予想していた契約が遅れたこと等により、目立った受注がない。
(その他企業[企画業])…新型コロナウイルスが落ち着くかと思いきや、県内で発生しているクラスターの影響か、子を持つ女性の多くがモデルハウスへの入室にためらいをみせる。モデルハウスへの誘いが成約の第1歩なので、この事象に頭を抱える取引先が多い。

○「悪くなっている」
(スーパー)…コロナ禍における節約、倹約志向が更に強まっている。また、競合他社がデフレ価格を出すようになっている。
(コンビニ)…ただでさえたばこ増税後の売上減があるなかで、当地で新型コロナウイルスのクラスターが発生した。来客数、売上共に大きく落ちている。早く収束しないと経営を継続できなくなる可能性もある。
(土石製品製造業)…官需、民需共に低調。大型投資が見当たらない状況である。

 

(2)先行き判断理由
○「良くなる」

(建設業)…年末年始をめどに結果の出てくる案件が多数あるため、景気は上向くと予想している。
(民間職業紹介機関)…海外受注の増加、東京オリンピック・パラリンピック向けの生産増と10月より物量が増加している。

○「やや良くなる」
(衣料品専門店)…新型コロナウイルス感染が爆発的に増えなければ、客は地域の商品券での来店や様々な割引要素で動いていく。大きな消費の減退がなければ、仕事や結婚式といった行事中心以外のニーズが増えてくるのではないか。そこに期待を持っている。
(住関連専門店)…新型コロナウイルスの感染者は減ってはいないが、客が予防を徹底しており、経済活動が少し活発化しているので、景気は少しだけ上向きになるとみている。
(一般レストラン)…12月を控え、例年だと忘年会がある。3密を避けなければならないので例年と比べれば落ちるが、一番ひどい状態からは良くなるのではないかとみている。
(観光型ホテル)…Go To Travelキャンペーン利用客が今月から平日も増えてきており、今後期間中は更に増えてくると予想される。
(輸送業)…全般的に少しずつであるが、国内貨物、国外貨物共に回復しつつあるとみている。ただ、回復のスピードは余り速くない。
(コピーサービス業)…最近、夏頃から提案している商談が白紙、延期になるケースが少なくなり、受注する確率が少し高くなってきている。また、年末年始に掛けての大型受注も出てきており、先行きが楽しみである。
(人材派遣会社)…事業計画の達成のための募集や組織の業務負荷を軽減するための募集が増えており、今後も求人数は堅調に増えていくことが想定される。

○「変わらない」
(スーパー)…来客数の減少は続いているが、客単価が若干上がっているため、売上はさほど減少していない。今後もこのような状況が続くとみている。
(その他専門店[ガソリンスタンド])…販売量は伸びてきているが、季節的なこともあり、現状のまま推移すると予想している。
(旅行代理店)…Go Toキャンペーンの更なる効果を期待してはいるが、ここに来て東北域内での新型コロナウイルス感染のクラスターが増加しており、そのたびに変更、取消しを余儀なくされており、予断を許さない状況である。
(観光名所)…Go Toキャンペーン効果はしばらく続くとみているが、冬に向かってまた感染症がはやり出すと外出自粛に逆戻りしてしまうのではという不安要素はある。
(食料品製造業)…人の動きは良くなっているが、相変わらず新型コロナウイルスの感染者数は増えている。再拡大しないか心配である。
(広告業協会)…新型コロナウイルスの感染についての先行きは不透明で、販促活動に二の足を踏んでいる企業も多いため、急激な回復は見込めず、しばらくはこの悪い状況が続く。広告業界ではイベントの復活が業績回復の鍵となる。
(司法書士)…取引先の受注は増加傾向にあるものの、施工に限りがあるとのことで、景気に影響を与えるほどには至らないようである。

○「やや悪くなる」
(百貨店)…気温低下によりインフルエンザも加わり、外出を控える傾向が強くなるとみている。来客数や購買意欲の向上は、新型コロナウイルスをどれぐらい抑えることができるかに懸かっている。
(農林水産業)…米の在庫のダブつきが引き続き米価を押し下げるとみられる。
(職業安定所)…事業所閉鎖の話がいきなり出てくる。事業主都合による離職が増えており、求職者の就職が進んでいない。

○「悪くなる」
(コンビニ)…新型コロナウイルスは感染拡大に向かっているのではという不安感が強く、自粛生活をする人の数が今よりも多くなるのではないかと懸念している。
(土石製品製造業)…官需、民需共に低調である。新型コロナウイルスの影響もあり、今後の予測は更に難しくなっている。

東北地域に関する解説は、当センターの責任でまとめたものです。  以 上

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