公益財団法人 東北活性化研究センター

今月の景気ウォッチャー調査

最新の内閣府景気ウォッチャー調査結果についてのレポートを紹介します。

令和2年2月の景気ウォッチャー調査結果(東北分)

表A-東北の現状判断(季節調整値)

表B-東北の先行き判断(季節調整値)

表C-東北の現状判断(原数値)

表D-東北の先行き判断(原数値)

調査結果の概要

1.今月のDI※

季節調整値
(1)現状判断(3ヶ月前との比較、方向性 季節調整値)
現状判断DIは「31.1」と3ヶ月ぶりに前月を下回った。前月と比較し▲10.2ポイントと大幅に下回った。

(2)先行き判断(2~3ヶ月先の見通し、方向性 季節調整値)
先行き判断DIは「27.3」と3ヶ月ぶりに前月を下回った。前月と比較し▲18.0ポイントと大幅に下回った。

原数値
(1)現状判断(3ヶ月前との比較、方向性)

現状判断DIは「30.7」と4ヶ月ぶりに前月を下回った。前月と比較し▲8.3ポイントと大幅に下回った。

(2)先行き判断(2~3ヶ月先の見通し、方向性)
先行き判断DIは「29.1」と3ヶ月ぶりに前月を下回った。前月と比較し▲16.8ポイントと大幅に下回った。

※DI(Diffusion Index)について…50を基準とし、50を超えると景気が良い方向にあることを示す。

2.調査の概要
調査期間 令和 2年 2月25日~29日
回答者数 170/189名、回答率 89.9% (全国1,827/2,050名、89.1%)

3.特徴的と思われる判断理由(ウォッチャーのコメントから抜粋)
(1)現状判断理由

○「やや良くなっている」
(美容室)…来客数は前年並みで推移しているが、12月と比べて多少単価が上がってきている。

○「変わらない」
(医薬品販売店)…客の基本的な消費意欲は低下しているが、新型コロナウイルスの影響により、消毒薬などの需要で店頭の来客数はやや増えている。そのため、今月は全体として横ばいで推移している。
(百貨店)…消費税の引上げの影響はやや落ち着いてきたものの、依然として買い控えの傾向は続いている。加えて新型コロナウイルスの影響もあり、プラスに転じる要素が見当たらない状況である。
(スーパー)…2月の平均単価は前年並みであり、買上点数もほぼ横ばいという推移のなか、来客数は僅かながら前年を上回っている。2月後半から新型コロナウイルスの影響が出始めているが、全体の消費の傾向に変化はみられていない。
(乗用車販売店)…法人客への販売量は伸びているが、個人客の販売量が伸び悩んでいる。
(タクシー運転手)…新型コロナウイルスの影響で実車回数は前年比50%まで落ち込んでいるものの、乗客の買物袋の重さ、袋数、会話からは余り景気に変化はみられていない。
(リフォーム業)…リフォームにおいて5%のキャッシュレス還元の効果が多少あるものの、次世代ポイント対象の交換工事は増えていない。
(通信業)…年度末が近いため、契約の切替えに対する相談がふだんよりも多い。
(金融業)…新型コロナウイルスの影響で個人投資家は様子見の状況が続いている。企業への影響はまだ表面化していない。
(職業安定所)…事業所の採用意欲は高く、有効求人倍率は依然として高水準で推移している。

○「やや悪くなっている」
(商店街)…連日の新型コロナウイルスの報道を受け、マスクやアルコール除菌スプレーの売り切れや、高齢者を中心に極力人混みへの外出を控えるなど、地方の商店街にも景気の減速が始まっている。
(コンビニ)…冬季の除雪作業に従事する建設関係の来客数が激減している。
(家電量販店)…2月は暖冬の影響でエアコンなどの暖房商材の売上が減少したものの、テレビなどの映像商材は東京オリンピックを控えて好調であり、全体的には前年並みに推移している。来客数は前年比90%と、新型コロナウイルスの影響がみられている。
(ショッピングセンター)…2月中旬まではバレンタインデーなどもあり、天候も良かったことで春物が好調に推移していた。ただし、後半からは新型コロナウイルスの影響で客の消費マインドがかなり低下している。
(通信会社)…新型コロナウイルスの影響がみられている。
(遊園地)…今月は休園期間であり、今のところ学校などの団体申込みに大きな変化はみられない。ただし、3月初めの団体に新型コロナウイルスを心配してのキャンセルが発生しているため、今後の動向が心配である。
(設計事務所)…新年度以降の厳しい市況の話ばかりのなか、新型コロナウイルスによる資材の供給に遅れが生じているメーカーの話もあり、今後は工期の遅れも心配である。
(窯業・土石製品製造業)…官需、民需共に低調であり、出荷量が減少している。
(人材派遣会社)…新型コロナウイルスの影響で、面接の先送りや採用凍結、業績悪化に伴う内定取消しといった事象が発生している。

○「悪くなっている」
(衣料品専門店)…卒業式や入学式に関係する来客数は順調であるが、ビジネスマンの動きは非常に悪く、全体的な消費は冷え込んでいる。
(酒類専門店)…新型コロナウイルスの影響が大きい。特に飲食店は非常事態に近く、この2~3週間は我慢するしかないと関係各所も諦めている。店頭や小さい特需を拾って地道に耐えるしかない状況となっている。
(高級レストラン)…新型コロナウイルスの影響で会合などが激減し、キャンセルも相次いでいる。
(一般レストラン)…2月は元からサービス業にとって動きが鈍る月である。ただし、今年は消費税の引上げに対する消費の手控えもあるが、新型コロナウイルスによる外出自粛による影響が大きすぎる。いつ沈静化するのか不透明なこともあり、予約のキャンセルが相次いでいる。
(観光型旅館)…新型コロナウイルスの関係でキャンセルが多くなっており、現状の売上が前年比で30%減少している。今後の対応について検討中である。
(旅行代理店)…新型コロナウイルスの影響でキャンセルが相次いでおり、予約の動きも完全に止まっている。旅行が出控えられて状況が全く読めないため、東日本大震災以来の危機感を感じている。
(食料品製造業)…2月は元から土産物の需要が高くない月ではあるが、新型コロナウイルスの影響が大きくなるにつれて、更に需要が低下している。前年もここまでひどい状況ではなかった。
(建設業)…予想以上に受注状況が悪化している。
(広告代理店)…新型コロナウイルスの影響で、受注したイベントのキャンセルや延期が相次いでいる。そのため、この先の見通しが計れない状況である。
(飲食料品卸売業)…ここ最近も低調に推移していたが、新型コロナウイルスが出始めてからは更に景気が悪化している。消費者の先行きに対する不安の大きさが販売量の減少に結び付いている。
(新聞社[求人広告])…新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、広告の中止やキャンセルが相次いでいる。

(2)先行き判断理由

○「良くなる」
(建設業)…年度をまたぐ案件の受注などが見込まれており、景気は上向くとみている。

○「やや良くなる」
(高級レストラン)…新型コロナウイルスの影響で現在落ち込んでいるため、その反動で4~5月は多少良くなるとみている。

○「変わらない」
(靴専門店)…靴の多くが中国で作られているため、納期が不透明である。また、集客の面でも新型コロナウイルスの影響があるとみている。
(広告業協会)…新型コロナウイルスの感染がいつ終息するのか分からない状況ではあるが、東京オリンピックの聖火リレーが各地で始まり、関連行事が消費の活性化につながることを期待している。
(人材派遣会社)…4月からの同一労働同一賃金に向けて、企業の様子見が続くとみている。

○「やや悪くなる」
(スーパー)…新型コロナウイルスの影響で、外食や集会などが自粛され、内食用品の需要が高まってきている。ただし、地域経済の停滞で買い控えが発生するのではないかという心配もある。地元百貨店の閉店で地域への利用客の分散もなく、県外への流出が増加している。
(コンビニ)…2月からの中国人観光客の減少により、化粧品などの売上が減少している。来客数は安定しているが、全体的な客単価や買上点数が若干減少しているため、先行きはやや下向きとなる見込みである。
(観光型旅館)…新型コロナウイルスの終息はまだ先である。外国人客の動きは報道のとおりであり、今後の状況次第では国内客の行動にも手控え感が出てくるため、しばらくは低迷に推移する見込みである。
(窯業・土石製品製造業)…新型コロナウイルスの影響でイベントが中止になるなど、東北地域にも影響が出ており、先行きは極めて不透明である。景気後退で民間の設備投資が手控えになることを懸念している。
(輸送業)…前月までも景気自体が余り良くない状況であったのに、新型コロナウイルスの流行により更に悪化すると見込んでいる。特に対中国の輸出、輸入関連貨物に延期やキャンセルが出始めている。また、国内輸送貨物においても、インバウンドがないことや、外出を控えたり、イベントが中止となったりで消費が減り、その結果、取引先工場の製品在庫が減らず、貨物の荷動きも余り良くない状況となっている。
(コピーサービス業)…新型コロナウイルスの関係で、取引先は様子見をしている。先行き不安が解消されない限り景気が良くなるとは考えにくい。
(新聞社[求人広告])…スポーツやコンサートなどの大型催事の延期や中止が検討されており、新型コロナウイルスの影響は今以上に大きくなる見込みである。
(職業安定所)…未充足のため更新される求人が多い上、新型コロナウイルスによる影響も懸念される。

○「悪くなる」
​(百貨店)…このまま新型コロナウイルスの影響が続くと、不要不急の消費行動が主体となり、入学卒業などの新年度行事も縮小となる。そのため、消費に大きな影響が出るとみている。
(一般レストラン)…3月は、新型コロナウイルスの影響で50人以上のキャンセルが出ている。今後も更にキャンセルが増える可能性があるため、新型コロナウイルスが終息するまでは景気は下向きになるとみている。
(旅行代理店)…2~3か月先は修学旅行のピークとなるが、新型コロナウイルスの影響でキャンセルや延期の動きが出てくるとみている。キャンセル料が徴収できないケースも出てくるため、旅行業界はかなり厳しい状況になるとみている。
(通信会社)…新型コロナウイルスの影響で商品の入荷が遅れ始めている。今後は入荷がより厳しくなるとみている。
(観光名所)…新型コロナウイルスの影響は大きい。当地域ではまだ感染者は出ていないが、既に5月までの予約にキャンセルが発生しており、インフルエンザよりもたちが悪い。感染者や死亡者のニュースが毎日報じられ、今後も外出を控えるムードが続くとみている。観光業界にとっては大きな痛手である。
(食料品製造業)…イベントの中止が増え、出張も自粛となると売上がなくなり大変なことになる。早々に新型コロナウイルスが収まらないと、資金繰りも厳しくなる。
(出版・印刷・同関連産業)…新型コロナウイルスの影響で、イベントの中止が相次いでおり、受注取消が発生している。そのため、前年同月で20%の売上減少となる見込みである。

東北地域に関する解説は、当センターの責任でまとめたものです。 以上

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