公益財団法人 東北活性化研究センター

今月の景気ウォッチャー調査

最新の内閣府景気ウォッチャー調査結果についてのレポートを紹介します。

令和6年1月の景気ウォッチャー調査結果(東北分)

表A-東北の現状判断(季節調整値)

表B-東北の先行き判断(季節調整値)

表C-東北の現状判断(原数値)

表D-東北の先行き判断(原数値)

調査結果の概要

1.今月のDI※

季節調整値
(1)現状判断(3か月前との比較、方向性 季節調整値)
現状判断DIは「45.2」と4か月ぶりで前月を下回った。前月と比較し▲6.6ポイント低下した。

(2)先行き判断(2~3か月先の見通し、方向性 季節調整値)
先行き判断DIは「49.6」と2か月ぶりに前月を上回った。前月と比較し+1.4ポイント上昇した。

原数値
(1)現状判断(3か月前との比較、方向性)
現状判断DIは「43.1」と2か月ぶりで前月を下回った。前月と比較し▲6.3ポイント低下した。

(2)先行き判断(2~3か月先の見通し、方向性)
先行き判断DIは「49.3」と2か月ぶりに前月を上回った。前月と比較し+2.5ポイント上昇した。

※DI(Diffusion Index)について…50を基準とし、50を超えると景気が良い方向にあることを示す。

 

2.調査の概要

調査期間 令和6年1月25日~31日
回答者数 170/189名、回答率 89.9% (全国1,824/2,050名、89.0%)

 

3.特徴的と思われる判断理由(ウォッチャーのコメントから抜粋)

(1)現状判断理由

○「良くなっている」
(乗用車販売店)…購入を検討している客が増えており、比例して販売数も増えている。

○「やや良くなっている」
(衣料品専門店)…初売りは好調に推移した。企業の新年会や学校の卒業式、入学式などが通常どおりに行われ、平常に戻ってきたことが衣料品業界にとっては追い風になっている。
(競艇場)…利用者数も増えているが、客単価が大幅に増えている。
(その他サービス[自動車整備業])…売上、単価、件数共に順調に伸びている。発注先でも受注件数が増加して納期が長くなっている。
(食料品製造業)…初売りは天候が良く人出も戻り、売上も前年超えの良いスタートを切れた。しかし、その後は調子が良くない。前年を確保できるか微妙である。

○「変わらない」
(百貨店)…暖冬により冬物衣料の動きが低調である。また、物価高による生活防衛意識からか、客単価が下がっている。
(家電量販店)…エアコンは前年比で微増しているが、テレビや冷蔵庫は同5%程度下がっている。暖冬のため石油暖房機器が振るわない。
(旅行代理店)…国内、海外旅行の個人、団体いずれも、先行予約状況は3か月前とほぼ同じ水準である。
(設計事務所)…受注量の低下、競争激化によるダンピングが続いている。さらに、4月以降の時間外労働の上限規制や4週8休の問題も解消できていない。
(金属製品製造業)…年末年始の情報交換では、どの業界も良くても横ばいとのことである。
(建設業)…建築資材不足や価格高騰が続いているため、状況は変わっていない。
(金融業)…インバウンド需要の増加が関連業界に好影響を与えている。一方で、中国向け輸出の減少や主力魚種の不漁に起因し、全体的に水産関連業界の元気がない。
(公認会計士)…顧客の月次、決算状況から判断している。飲食業、サービス業については業績の改善がみられるが、製造業関係は人手不足、部品不足等で売上が上がらず、業績は相変わらず厳しい状況が続いている。建設業は一定の業績を確保しているところが多いため、全体としての景気はやや良いとみている。
(その他非製造業[飲食料品卸売業])…能登半島地震の影響で、大企業と役所では予定していた新年会をキャンセルする動きが出ているという話を宴会場や飲食店から聞いている。
(人材派遣会社)…景気に停滞感がみられる状況は変わらない。求人数は季節要因を差し引いても鈍化しており、同業他社からも同じような話を聞く。
(職業安定所)…新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行により年末年始にかけて個人消費が拡大し、卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業では新規求人数が前年より増加しているが、原材料価格の高騰により建設業、製造業では減少している。

○「やや悪くなっている」
(商店街)…暖冬や雪不足の影響で、衣料品や靴等、冬の日用品の売上が伸びていない。
(スーパー)…来客数は減少していないが、客単価と販売量の低下が年明けから顕著に表れている。
(住関連専門店)…住宅を購入しても家具やインテリアなどに金を掛ける余裕がなく、今使っているものをそのまま使用して節約する客が多い。
(その他専門店[靴])…物価高の影響で財布のひもが固い。積雪がなく長靴を始めとする冬物商材が売れない。
(高級レストラン)…単価は変わらないものの、来客数が減少している。
(観光型旅館)…1月は元々閑散期で営業は週末のみだが、その週末でさえも稼働率は60~70%である。
(都市型ホテル)…当地域の旅行支援再開日程が確定したことにより、実施期間前の土日、休前日を中心とした予約の鈍化、取消しが顕著である。
(タクシー運転手)…日中は買物客が多数おり利用客は増えているが、客単価は低い。まれに長距離客もいるが、客単価は低い。
(通信会社)…有料テレビサービスは年末年始の特別番組を視聴するために、年末までに加入を済ませた客が多かったため、新規申込みが減少している。インターネットサービスは集合住宅の一括加入を中心に加入数が伸びている。
(民間職業紹介機関)…大手自動車メーカーの不正問題による出荷停止で、一部取引企業にて減産等の影響が出ている。 

○「悪くなっている」
(一般小売店[雑貨])
…正月早々から地震や航空機事故等、暗いニュースが続いており、世の中の雰囲気が暗い。また、暖冬の影響で雪がなく、生活する分には良いが、雪に関係する仕事をしている人は、仕事が全くないため苦労している。
(コンビニ)…来客数は正月までは良かったが、それ以降はかなり悪くなっている。
(一般レストラン)…昼には個人客も法人客も来ている。しかし、夜は8割近くが法人や組合団体関係の客である。家族連れは高額になりがちな夜の外食に、家計から金を回す余裕がないとみている。

 

(2)先行き判断理由

○「やや良くなる」
(百貨店)…大型ショップの改装オープンや前年未開催の人気催事が控えており、来客数、売上の増加が期待できる。
(スーパー)…経済の好循環へ、政労使が共に賃上げ方針を打ち出しているため、家計の収入増加への期待感が出てくるとみている。また、商品の価格転嫁は今後も続くが、消費者には広く浸透している。大手企業やサービスでも業績が回復し、株価も上昇していることから、消費に良い影響が出てくることを期待している。
(高級レストラン)…予約状況から、今後少しずつ景気は上向きになるとみている。
(一般レストラン)…賃上げムードが強くなっていることに期待している。現状のままでは売上増加は難しいが、少し賃金が上がれば、多少は外食の方にも回ってくるのではないかと期待している。
(旅行代理店)…宿泊販売は好調に推移しており、今後はインバウンド需要の地方移行に伴い更に伸びるとみている。しかし、従業員不足でフル稼働できない宿泊施設が多くあり、人手不足の問題がより大きくなる可能性が高い。
(遊園地)…物価上昇の影響が懸念されるが、賃上げが順調であれば、家計への好影響が期待できる。
(美容室)…客が物価上昇に慣れてきていることと、国の賃上げ支援策などにより、1人当たりの消費額が増えつつある。
(輸送用機械器具製造業)…先々の生産見込み情報が出てきており、受注の見込みも増えている。売上は良くなるとみている。
(金融業)…賃上げの期待を根拠とした一般消費の底上げ、春祭りを目指した経済の動きの活発化が期待できる。
(その他非製造業[飲食料品卸売業])…能登半島地震の影響で宴会を自粛する動きは少なくなるとみている。
(民間職業紹介機関)…大手自動車メーカーの不正問題による出荷停止で、一部取引企業で減産等の影響が出ているが、徐々に緩和するとみている。

○「変わらない」
(建設業)…例年、冬期間は完成工事高が減少するが、今年は降雪量が少ないため例年よりは良くなる見込みである。
(その他企業[協同組合])…総じて受注量、見積案件の動きは低調であり、この先良くなる動きがみえない。
(人材派遣会社)…コロナ禍は一段落し、価格が高騰している原料の対応も進んでおり、各企業はこの先業績を伸ばすための戦略を実行するフェーズになっている。今後も景気の良い状態が続き、求人も引き続き問合せが増えるとみている。

○「やや悪くなる」
(その他小売[ショッピングセンター])
…食品の物価上昇の勢いは落ち着いてきたものの、エネルギー関連などの生活費が上昇している。賃金上昇が実感できないなかで、イベント日と通常日の差が一層広がっている。大みそかと初売りは盛況だったが、通常日となる今後は節約志向が高まる。
(都市型ホテル)…1月は年間で最も忙しい月であるため、この先は1案件ごとの人数は少なくなる見込みである。
(タクシー運転手)…日中の人の動きは活発だが、タクシー利用に関しては客単価が低い状況は変わらない。加えて、年度末にかけては買物客の利用が減るとみている。
(食料品製造業)…原料、資材、物流費、人件費等の高騰は続く。販売価格に転嫁しにくく、収益構造を変えていく必要がある。
(一般機械器具製造業)…客先からは状況が良くなるような話は少ない。2~3か月後はやや悪くなるとみている。
(職業安定所)…資材価格高騰や人手不足、人件費負担増を訴える企業が増加している。

東北地域に関する解説は、当センターの責任でまとめたものです。  以 上

 

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