公益財団法人 東北活性化研究センター

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平成30年度事業 【自主事業】
地域活性化に関するプロジェクト支援 「鳴子温泉郷における観光振興事業を活用した地域独自の顧客 データ取得・効果検証事業」に係る支援の実施および参加

その他平成30年度地域活性化地域観光振興地域コミュニティ維持

[事業目的]

当センターでは、「地域の活性化・産業の活性化に関するプロジェクト」の具体化を支援することを目的に、東北の自治体や営利を主たる目的としない団体(観光協会、商工団体、NPO、産業関連団体等)が主体となるプロジェクトに対し、主体となる機関・団体からの要請に基づいて支援・協力を行っている。

[進め方]

「NPO法人未来産業創造おおさき」より、当センターのプロジェクト支援事業として(件名:「鳴子温泉郷における観光振興事業を活用した地域独自の顧客データ取得・効果検証事業」)の応募があった。

当該事業は、今後、「あ・ら・伊達な道の駅」を誘客拠点とした鳴子温泉郷を含めた周辺の地域振興に寄与できるビジネスモデルの提案が期待されると共に、同地域における観光業の活性化および観光消費の拡大に資することが期待されることから、当センターへのプロジェクト支援事業として採択し、50万円の助成を行うと共に、当センターも参加団体の一つとして協力した。

[概要報告]

本事業は、「NPO法人未来産業創造おおさき」が中心となって、東京大学山本清龍研究室と共同で平成30年11月1日(木)および11月4日(日)の2日間にわたり、大崎市岩出山池月にある国内有数の誘客力を誇る「あ・ら・伊達な道の駅」において、合計200人の利用客を対象としたアンケート調査および分析を行った。さらに、アンケート協力者に対して鳴子温泉郷にある「(一社)みやぎ大崎観光公社」の正規会員旅館に日帰り入浴可能なクーポンを配布し(※平成30年12月末まで有効、紙媒体とLINE@媒体の2種類がある。)、同公社がクーポン使用の実績結果について分析すると共に、これらの結果から得た利用客データを分析し、今後の取り組みに活用した。

平成31年2月20日に報告書の提出を受け、当センターにて報告会を実施した。報告されたポイントは、以下のとおり。

■クーポン配布による旅行行動の変化
「あ・ら・伊達な道の駅」への来訪者を対象にアンケートを実施し、「LINE@」の会員登録を促し、鳴子温泉郷(川渡温泉が道の駅から7kmで車にて約10分、鳴子温泉が道の駅から12kmで車にて約20分の距離)において日帰り入浴が無料でできる「LINE@クーポン」を配布した。その結果、合計142人の内、11月中に利用したのが16人、12月中に利用したのが5人であった。合計では、21人(※約15%のCV率)が利用したことを確認した。つまり、「LINE@クーポン」の配布により鳴子温泉郷への誘客効果が確認できたことになる。

■鳴子温泉郷への誘客にむけて
鳴子温泉郷の魅力の上位に「自然風景」と「温泉」が位置しているものの、「食事」、「宿泊」、「特産品」等についてのイメージに乏しいという意見が多かった。また、鳴子温泉郷に目ぼしい「食事処」がなく、そのため、「あ・ら・伊達な道の駅」にて食事をするという人も多くみられた。そうした点では、鳴子温泉郷においては、魅力的な「食事処」の周知や「宿泊施設」のイメージアップ、オリジナルな「特産品」の企画開発等の後押しが求められる。

[情報発信]

  • 平成30年10月29日「地域活性化に関するプロジェクト支援『あ・ら・伊達な道の駅」における観光振興事業を活用した地域独自の顧客データ取得・効果検証事業に係る支援の実施について」をプレスリリースした。

[報告書]

 

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