令和元年度事業 【自主事業】
コミュニティビジネス・ソーシャルビジネスの事例調査
調査報告書令和元年度地域活性化地域コミュニティ維持
[事業目的]
地域課題(地域産品販売等、幅広い事業を含む)・社会課題(障害者福祉などを含む)への対処として、10数年前からビジネスの手法(民間主体で経済的に持続する方法)を適用すべきであると提唱されてきた。その形態を「コミュニティビジネス」(以下、CB)または「ソーシャルビジネス」(以下、SB)と呼ぶ。なお、収益源の相当部分が行政由来であってもCB、SBとして認識されている例が多数ある。また、今日、CBとSBは、ほとんど区別されていない。本調査でも区別しないこととする。
近年の人口減少・高齢化の進展は行政の限界を顕現させ、ますます、CB・SBの重要性を高くしている。本調査は、CB・SBの2つの事例(青森県大鰐町および岩手県奥州市の事例)を詳細に調査し、主にこれからCB,SBに取り組む方々の参考に供することを目的とする。(提言は目的としていない)
[進め方]
両事例ともに文献、インタビューにより活動の詳細を把握する。
- 文献調査
- CB,SBの直接の当事者、および、自治体、中間支援組織などの関係者インタビュー
[概要報告]
【青森県大鰐町】
- 赤字であった町営の日帰り温浴施設(住民の交流センター、名称『鰐come』ワニカム)を住民有志が設立した「プロジェクトおおわに事業協同組合」が0円で指定管理し、健全経営に移行した事例。同組合はさらに町全体の地域再生にも取組み中。
- 主な成果は、鰐comeの経営改善のほか、大鰐温泉の地域ブランド取得。
- 特徴的な活動として、次世代育成策となる「OH!! 鰐 元気隊 キッズ」(小学5、6年生の集団/東京での特産品販売や一流社会人との交流などユニークな活動。)
- 一般社団法人「政策集団地域再生青森会議」(通称、地域再生青森)は継続的ハンズオン支援。
- 課題は、行政補助と地域再生青森の支援からの自立。
【岩手県奥州市】
- 地元の地域づくりリーダー(女性)らのグループと東京のキャリア女性による、地域活性化と循環型ビジネスを展開。
- 循環型ビジネスの具体的な姿は、耕作放棄地での飼料米生産→発酵させエタノール抽出→エタノールは希少な植物由来として高付加価値の化粧品に加工/残渣米は特殊飼料として養鶏へ→その卵を地元民泊等へ/鶏糞は飼料米生産の肥料に。
[情報発信]
青森市などでのフォーラム等で紹介の機会を探索
[報告書]
コミュニティビジネス・ソーシャルビジネスの事例調査
- プロジェクトおおわに事業協同組合(⻘森県⼤鰐町)の事例(PDF:1.33MB/25ページ)
- 岩⼿県奥州市における循環型ビジネスの事例(PDF:1.33MB/18ページ)