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認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭による映像教育活動

山形市内を会場に行われ、国内外から映画ファンが訪れる「山形国際ドキュメンタリー映画祭2025」(主催:認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭。以下、同法人という)が、2025年10月9日~16日に開催されました。
同法人は、映画教育活動の一環として、子どもを対象にしたワークショップ「子ども映画工房」を開催しており、今年度はその合宿版として、山形県内で教育事業を展開する「探究教室ESTEM」と共催して1泊2日の合宿を開催し、アニメーション映像を制作しました(詳細はレポート参照)。その後、映画祭の会場での上映に向けて、子どもたちは編集作業や上映会での発表練習に取り組みました。
当センターではこれらの活動を支援しており、本レポートでは、映画祭の会場での上映会に向けて子どもたちがそれぞれに役割を持ちながら、仲間と共同して活動するなかで見せた成長の様子をご紹介します。​


実施レポート

​山形国際ドキュメンタリー映画祭2025での上映に向けた編集作業・発表練習

映像制作キャンプ 編集作業をしよう

【実施内容①】映像制作合宿で制作した映像の編集作業(8月9日の活動の様子)ー編集作業期間:2025年8月9日~31日毎週末開催ー

映像制作合宿から約3週間後、合宿に参加した子どもたちが集まり、制作した映像の編集作業を行いました。会場は、山形市立第一小学校の旧校舎を活用しギャラリーやショップ、スタジオなどが集まった施設「やまがたクリエイティブシティセンターQ1」。当日はリモートも含めて、多くの子どもたちが参加しました。
編集作業では、主に制作した映像にBGMやエンドロールを追加する作業を行い、まずは合宿に同行した同法人の岡部愛さん、探究教室ESTEMの田口雄太さんとともに、制作した映像の振り返りからスタートしました。

編集風景1

探究教室ESTEM山形校(やまがたクリエイティブシティセンターQ1内)

合宿以来、久しぶりに映像を見直した子どもたちは、合宿では見えなかった改善点に気づき、修正点や追加で撮影したいシーン、どんな音声・BGMを入れたいかを話し合って映像をブラッシュアップしていきます。子どもたちから「どんなパーツがあるか見直してみよう」「自分たちの声を入れたいね」「ここのシーンは別の音楽にしてみたら?」などさまざまなアイデアが出されると、岡部さんは「テロップが多すぎると分かりにくくなってしまう」「音楽で伝える方法もある」など、プロの目線からアドバイスを伝えます。
その後も、アイデアを形にするため著作権フリーの音源を集めたサイトを開きBGMを選定すると、イメージと違う音楽にどっと笑い声があがったり、使いたい音楽が見つかると「これは宇宙船で使おう」と話し合ったりと、編集作業が進んでいきました。
8月9日の編集作業はここで終了しましたが、子どもたちは8月31日までの期間に計4回にわたり編集作業を行い、映像は8月中に完成しました。

編集風景2
編集風景3


【実施内容②】山形国際ドキュメンタリー映画祭2025での発表に向けた練習(9月27日の活動の様子)ー上映会準備期間:2025年9月6日~10月11日(10月4日を除く)毎週末開催ー

10月13日の上映会では、子どもたち自身が観客の前に立って映像制作時の感想や見どころについて発表し、観客や映画祭関係者等と交流を図るため、9月から上映会で発表する原稿の作成と発表練習に取り組んできました。完成した映像を確認し、楽しかったことや難しかったことを振り返りながら原稿をまとめていく作業に、探究教室ESTEMの田口さんは「子どもたちにとって経験や思いを言語化するのは難しかったようですが、自分たちなりに考えをまとめながら文章に落とし込んでいきました」と振り返ります。

練習風景1

作成した原稿をみんなの前で立って読むのは、今回が初めとなります。子どもたちは、誰がどの部分を読むのか話し合う中で、自分が読みたいパートの希望を伝えたり、まだ担当が決まっていない人に「どこを読みたい?」と希望を聞きます。
パートが決まりグループごとに前に出て練習を行うと、田口さんは「練習を見る側の人たちは、質問を考えながら聞きましょう」と伝えます。
練習では、映像制作の際に楽しかったことや苦労したこと、見どころのほか、指導してくれた周囲の人や合宿に参加させてくれた家族への感謝が伝えられました。子どもたちは緊張から、自分が担当するパートが分からなくなってしまう場面もありましたが、最後の挨拶まで終えることができました。
田口さんからは「緊張すると声が小さくなってしまうから、最初から大きな声で練習しよう」「『注目ポイントは~』など、何に関するコメントなのかを伝えるようにしよう」「最初と最後の挨拶は、声を合わせて言おう」などのアドバイスが伝えられました。
この後はそれぞれが家でも練習するとともに、10月11日も全体練習を行い、 10月13日の上映会を迎えました。

練習風景2