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今月の景気ウォッチャー

最新の内閣府景気ウォッチャー調査結果についてのレポートを紹介します。

平成31年2月の景気ウォッチャー調査結果(東北分)

調査結果の概要

1.今月のDI※

季節調整値
(1)現状判断(3ヶ月前との比較、方向性 季節調整値)
現状判断DIは「46.6」と3ヶ月ぶりに前月を上回った。前月と比較し+3.6ポイントとやや上回った。

(2)先行き判断(2~3ヶ月先の見通し、方向性 季節調整値)
先行き判断DIは「46.8」と6ヶ月ぶりに前月を上回った。前月と比較し+0.4ポイントとわずかに上回った。

原数値
(1)現状判断(3ヶ月前との比較、方向性)

現状判断DIは「44.8」と3ヶ月ぶりに前月を上回った。前月と比較し+3.4ポイントとやや上回った。

(2)先行き判断(2~3ヶ月先の見通し、方向性)
先行き判断DIは「48.4」と4ヶ月連続で前月を上回った。前月と比較し+1.4ポイントとやや上回った。

※DI(Diffusion Index)について…50を基準とし、50を超えると景気が良い方向にあることを示す。

2.調査の概要
調査期間 平成31年2月25日~28日
回答者数 177/189名、回答率93.7% (全国1,832/2,050名、89.4%)

3.特徴的と思われる判断理由(ウォッチャーのコメントから抜粋)
(1)現状判断理由

○「良くなっている」
(建設業)…民間の大型案件の受注により、景気は良くなっている。

○「やや良くなっている」
(スーパー)…2月は節分関係の売上が良く、その後も全体的に売上は回復傾向にある。
(衣料品専門店)…2月は雪などの天候要因により客足が鈍るものだが、今年は比較的そのような要素が少なく、来客数は順調に推移している。
(住関連専門店)…以前受注した物件の納品がそれなりの数量のため、今月の景気はやや良くなっている。
(一般レストラン)…来客数が3か月前と比較して若干増加している。
(観光名所)…インバウンド客の支えにより、予約の数字は良い状態である。また、予約なしの日本人客の数も増えており、景気は多少上向いている印象を受ける。
(自動車整備業)…暖冬少雪で雪解けも早く、雪のためのコストが抑えられたため、他の商品発注の動きや値段が良い状態となっている。
(金融業)…衣料品や日用品の卸小売業者では、ここ数年のトレンドから冬物在庫を抑制気味にした結果、今冬の在庫消化状況はおおむね良好である。加えて市街地の雪解けが例年より早いため、衣料関連で春物の需要が既に顕在化している。
(人材派遣会社)…年度末に向けて派遣契約更新の切替えが多く発生する。3月末で終了する人材が、1か月前の更新有無を経て市場に流れてきている。

○「変わらない」
(寝具販売店)…今月は婚礼用の布団や就職、進学用の羽毛布団などの購入予約があり、商品が動いている。
(百貨店)…今月は客の購買動向が僅かながら伸長しているように見受けられる。春に向けた新生活関連の消費の動きや、食品においても多少値が張ってもおいしいものを購入するという傾向がみられている。ただし、景気が大きく上向いているという印象は受けない。
(コンビニ)…今月は天候が良かったものの、建設業関係の仕事がそれほどないのか、来客数も余り多くなく、売上も上がらない状態である。
(家電量販店)…来客数が伸び悩んでいる。会員や客を増やす努力はしているが、家電はネットやホームセンターでも購入できる状況であり、余り上手くはいかない。
(ショッピングセンター)…比較的暖かい気温のため春物の動きが良く、改装に伴い一時閉鎖をしたキッチンゾーンのマイナス部分をある程度カバーしている。
(観光型旅館)…来客数、売上共に例年並みに推移しているが、かろうじて数字を維持している状態であり、景気が上向いてきているとは言いがたい。
(旅行代理店)…ここ2~3か月は可もなく不可もなく横ばいの状態で推移している。
(通信会社)…新製品が売れにくい状態が続いている。
(住宅販売会社)…受注量はあるものの、契約決定までに時間を要している。
(食料品製造業)…バレンタイン商品は前年を上回ったものの、この時期は観光客が少ないため、全体としては前年をやや下回って推移している。
(電気機械器具製造業)…取引先との関連製品の市場が若干伸び悩んでいる模様である。しかし、身の回りの景気としてはまだ変化はみられていない。
(新聞社[求人広告])…有効求人倍率は上がっているものの、今年に入ってから求人数に大きな伸びはみられていない。不動産や金融業に多少の上向き感がみられるものの、製造業や流通業の求人数減少が響いている状況である。
(職業安定所)…売上低迷などを理由に一部の企業において雇用調整の動きがみられるものの、2月の新規求人数は前年同時期と比較して約14%増加している。

○「やや悪くなっている」
(自動車備品販売店)…今シーズンは降雪が少なく、除雪関係の業者の収入が極端に落ちている。そのため、レンタルで重機を借りている業者は、そのレンタル料金も出せない状況である。
(ガソリンスタンド)…気温の高い日が続き、灯油などの冬物商材の販売量が減少している。
(都市型ホテル)…宿泊、レストランの個人利用が前年を下回っており、法人利用も前年同時期より下回っている。
(出版・印刷・同関連産業)…売上の前年比が、3か月前も今月も約10%の落ち込みとなっている。
(コピーサービス業)…顧客の中には、統廃合や後継者問題で事業を継承できずに会社をたたむケースが増えてきている。そのため販売先が減少しており、受注活動に若干の影響を及ぼしている。

○「悪くなっている」
(商店街)…商店街一帯において、人の動きや交通量が少ない。天候は良くなっているものの、イベントを開催しても人が集まらない。
(タクシー運転手)…観光人口数が前年と比較して約半分となっている。
(広告代理店)…元号変更の関係により、官公庁、自治体からの来年度分の印刷物の発注が抑えられている。4月1日の元号発表後にまとめて発注される見込みである。

(2)先行き判断理由

○「良くなる」
(旅行代理店)…ゴールデンウィーク期間中の個人旅行の動きが活発である。特にハワイなどは3けたのキャンセル待ちが発生している便が多数ある。

○「やや良くなる」

(百貨店)…春の訪れが早くなる見込みのため、定価品に動きが出ている。また、消費税の引上げも控えているため、消費者の購買意欲が高まるとみている。
(ショッピングセンター)…ファッション関係が底堅い動きをみせている。10連休というゴールデンウィークを控えて、消費の更なる拡大を図れる気運が高まっている。
(観光型旅館)…春休みやゴールデンウィークなど、宿泊の売上増加のチャンスであると期待している。
(食料品製造業)…今年はラグビーワールドカップが開催されるため、東北に注目が集まり、観光客が増加することを期待している。
(金属製品製造業)…カメラ業界は競争が激化している。競争が激しくなるほど新規の案件が増す業種のため、景気は良くなるとみている。
(金融業)…住宅メーカーを始めとした各業態で消費税の引上げ前の駆け込み需要が確認できている。消費税の引上げ後の反動減が懸念されるものの、売上の動きは全体的に前年を上回るものとみている。
(広告代理店)…抑えられていた印刷物が元号発表を受けて発注されるため、状況は良くなるとみている。
(人材派遣会社)…改正労働者派遣法における3年抵触に伴い、無期雇用化が少しずつ進んでいる。有期で雇用していた社員が無期雇用となることで、より優秀なスタッフの確保にもつながっている。

○「変わらない」
(スーパー)…3月も物流費や人件費などの高騰が続く見込みである。社会保険料や公共料金の負担増もあり、消費者の財布のひもは一層固くなるのではないか。そのため、消費の鈍い状況は今後も続くとみている。
(コンビニ)…地元では東京オリンピック需要もなく、景気が上昇するような気配がない。全体的に雰囲気が悪く、景気は余り良くない状態が続くとみている。
(衣料品専門店)…客の購入モチベーションは天候に左右されている。早い春の訪れが予想されており、春物商材は例年よりも早く立ち上がりつつあるが、一方で夏物商材への移行時期が見通せない状況である。
(一般レストラン)…実質賃金は上昇していないという報道があるが、非常に納得ができる。消費者にはレストランで食事をしようという雰囲気がない。今後も同様の傾向が続くとみている。
(飲食料品卸売業)…改元による祝賀ムードで盛り上がる一方、消費税の引上げに対する防衛意識が高まり、消費はさほど伸びないとみている。10連休であるゴールデンウィークも、商品の物流が滞ることが懸念される。
(新聞社[求人広告])…皇太子殿下の御即位や10連休となるゴールデンウィークなど明るい材料がある一方、海外情勢などが景気に及ぼす影響は大きく、いまだ予断を許さない状況である。
(職業安定所)…新規求人数は前年同月比で2.8%増加しているものの、臨時やパート求人が多い。新規求人倍率は前年同月より増加するなど、人手不足による高水準が継続している。また、会社都合による離職者も発生しているが、状況に大きな変化はなく、今後も横ばいで推移するものとみている。

○「やや悪くなる」
(住関連専門店)…同業者も売上に苦慮している様子であり、3か月先でも景気上昇の可能性は薄い。ネット販売をうまく利用している店に押されるようになるのではないかとみている。
(出版・印刷・同関連産業)…1月から紙の価格が20%も値上がりをしている。この値上げ分を取引先に転嫁することは、並大抵のことではない。そのため、業績が悪くなり景気も悪くなっていくとみている。
(窯業・土石製品製造業)…公共工事の減少、民間大型需要の終息、震災復興需要の減少などがあり、全体としての先の出荷量の減少は確実である。

○「悪くなる」
(乗用車販売店)…米中貿易摩擦での関係悪化により、世界経済が縮小することを懸念している。
(高級レストラン)…3月の予約も余り良くない状態である。
(建設業)…新年度に入ったばかりのため、官庁、民間共に発注自体が控えられる可能性が高い。

東北地域に関する解説は、当センターの責任でまとめたものです。 以上