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今月の景気ウォッチャー

最新の内閣府景気ウォッチャー調査結果についてのレポートを紹介します。

平成29年11月の景気ウォッチャー調査結果(東北分)

  • 表A-東北の現状判断(季節調整値)
  • 表B-東北の先行き判断(季節調整値)
  • 表C-東北の現状判断(原数値)
  • 表D-東北の先行き判断(原数値)

調査結果の概要
1.今月のDI※

季節調整値
(1)現状判断(3か月前との比較、方向性 季節調整値)
現状判断DIは「52.2」と3か月連続で前月を上回った。前月と比較し+0.1ポイントとわずかに上回った。

(2)先行き判断(2~3か月先の見通し、方向性 季節調整値)
先行き判断DIは「51.6」と3か月連続で前月を上回った。前月と比較し+0.1ポイントとわずかに上回った。

原数値
(1)現状判断(3か月前との比較、方向性)
現状判断DIは「49.4」と3か月連続で前月を上回った。前月と比較し+0.1ポイントとわずかに上回った。

(2)先行き判断(2~3か月先の見通し、方向性)
先行き判断DIは「49.4」と3か月ぶりに前月を下回った。前月と比較し▲0.3ポイントとわずかに下回った。

※DI(Diffusion Index)について…50を基準とし、50を超えると景気が良い方向にあることを示す。

2.調査の概要
調査期間 平成29年11月25日~30日
回答者数 172/189名、回答率91.0%(全国1,862/2,050名、90.8%)

3.特徴的と思われる判断理由(ウォッチャーのコメントから抜粋)
(1)現状判断理由
○「やや良くなっている」
(靴専門店)…気温が低く降雪もあり、冬物商材の動きが前年よりも活発になっている。前年に冬物を購入しなかった客が来店しているのではないか。
(高級レストラン)…例年と同様に集客に苦戦した月であるが、高額商材の利用が多くみられたことにより、売上は前年を上回っている。
(都市型ホテル)…宿泊部門はスポーツ大会関係による団体予約が多い。また、一般宴会は前年を上回り、婚礼部門も前年並みとなっている。レストラン部門においては個室需要が減少したものの、その他の部分では宿泊者の朝食を含め好調である。
(通信会社)…年末年始の特番視聴を目的に、有料テレビの新規加入者が増えてきている。また、月額利用料は若干高くなるが、リアルタイムではなく録画視聴するタイプのサービス加入が増えてきている。
(自動車整備業)…原油価格高騰による石油関連製品の値上がりがあったものの、来客数、販売量共に減ることなく維持している。
(電気機械器具製造業)…電子部品の大口価格、特に当社の製品ラインナップが高値を維持しており、業績も好調である。また、取引先の新製品開発も順調なため、仕事量も増加傾向にある。
(建設業)…大型公共工事の受注者の確定が進んでおり、3か月前と比較して景気は上向きとなっている。
(新聞社[求人広告])…人手不足は相変わらず地方を直撃している。募集広告を出しても人が集まらず、広告主には諦めムードが漂っている。ただし、新卒に関しては、内定もれの学生を狙った広告が増えてきている。

○「変わらない」
(商店街)…商店街内に新規出店があったものの、地元物販店の跡地に他地域からの飲食店の支店が進出している。ここ10数年来の傾向ではあるが、商店街全体としては残念な気もする。ただし、全体的な売上は前年とあまり変わらない様子である。
(カメラ販売店)…販売量は横ばいで推移しているものの、低価格商品の動きが鈍い。ただし、高額商材は好調のため、売上は確保できている。
(衣料品専門店)…例年より気温が低く推移しているものの、セーターやコートなどの防寒衣料の動きが鈍い。客は年末のセールを待っている様子である。
(住関連専門店)…前年と比較すると、物件内容が変化している。件数は少ないが内容は濃く、販売量は変わらない。
(一般レストラン)…とても忙しい日もあれば、全く客がいない日もあるなど、状況を読むことが難しい。全体的にみればやや良いといえるが、日によってばらつきが激しい。
(観光型ホテル)…秋の観光シーズンではあるものの、依然として景気が良いといえる状況ではない。団体客の減少や館内での客の飲食、買物などの利用が減少している状況が続いている。
(旅行代理店)…景気は緩やかに回復しているといわれているが、旅行業界に関してはあまり変わっていない。団体旅行は堅調であるが、個人旅行に伸びがなく、悪い状況が続いている。
(観光名所)…来客数は横ばいで推移しており、単価も若干上昇しているが、どこか停滞している雰囲気がある。
(美容室)…急に寒くなってきたため、客の出足が鈍くなっている。
(農林水産業)…前年と比較して米の価格は上がったものの、夏の長雨と登熟期における低温の影響により、収穫量は減少している。
(食料品製造業)…お歳暮商戦がスタートしたが、出足は今一つである。ただし、駅構内のお土産は堅調に推移している。
(木材木製品製造業)…一部の品薄製品については、需要が旺盛であり価格も強含んでいる。ただし、取扱製品全体では需要は鈍化していく見通しであり、強弱が錯そうしている。
(輸送業)…物量は安定している。増加の見通しもあるが、まだ実現していない。
(金融業)…株高が堅調であり、これまで様子見していた投資家の動きが活発になってきている。
(公認会計士)…9月決算会社の申告状況をみると、総じて建設会社の利益計上は前年並みか若干下回っている。小売業、サービス業は売上、利益共に前年比は減少傾向にある。
(人材派遣会社)…大卒、高卒の2018年4月入社採用において、11月に入っても関東の企業が活発に求人活動を行っており、地元の中堅中小企業が苦戦している。特にIT、建設不動産、外食、福祉業界が厳しく、新卒採用活動が思うようにいかなかった企業が中途採用に切替えて募集している。
(職業安定所)…少子高齢化の影響により、求人数は増加しているものの、労働条件の向上がみられない。

○「やや悪くなっている」
(百貨店)…来客数に大きな落ち込みはないものの、買上単価、買上点数の減少傾向に依然として歯止めがかからない。商品価値に納得したうえで、これまでと同様の買物スタイルを変えない客もみられるが、特に中間層の顧客は価格に対してシビアになっている。
(スーパー)…直近の前年比は、売上94.1%、来客数93.4%となっている。10月においての売上前年比は97.7%であるため、若干の減少傾向にある。また、当店の集客の要である水曜日、日曜日に関して来客数が200名ほど減少しているなど、来客数の落ち込み度合いが気にかかる。
(コンビニ)…夏に比べて来客数や売上が落ち込むことは想定内であるが、11月は前年比でも大きく落ち込んでいる。競合店の影響もあるが、例年と比べて天候が悪く、降雪が早いことなども来客数に影響しているのではないか。
(家電量販店)…夏以降のガソリン価格の高騰や野菜を始めとした食料品の値上げの影響が、少しずつ表れてきている。冷蔵庫や洗濯機の買換えにおいても、財布のひもが固く、付加価値の高いものよりも安価なものを選ぶ傾向がみられている。そのため、今月の売上は前年比95%前後で推移している。
(住宅販売会社)…現在は計画的に受注物件が取れているが、来春までの予定が少ない。

○「悪くなっている」
(乗用車販売店)…自動車メーカーの不正検査問題よるリコールがあり、販売量、商談数共に急激に減少している。

(2)先行き判断理由
○「良くなる」
(人材派遣会社)…例年12月は求職者が減少するが、中途採用の増加と採用要件の緩和に伴い、ターゲットを広げた求人が増加している。そのため、求職者の登録増加も期待できる。 そのため、求職者の登録増加も期待できる。

○「やや良くなる」
(乗用車販売店)…年明けの初売りから3月にかけて需要期に入るため、期待している。
(旅行代理店)…年度末に向けた需要の回復が見込まれている。また、わずかではあるものの、冬の時期にアジアやヨーロッパ、ハワイ方面の受注が上向きつつある。さらに、国内旅行でも九州や沖縄方面への先行受注が増加してきている。
(電気機械器具製造業)…取引先の新製品開発が順調であり、今後も次々に計画がされている。そのため、当社の開発、製造体制も増強する必要がある状態となっている。
(広告業協会)…12月はテレビのスポットなどの引き合いが多くきているため、このまま正月商戦に入るのではないかと期待している。また、イベント関係でも引き合いがあり、年末年始は久々に明るい見通しを立てている。
(民間職業紹介機関)…製造業、特に自動車関係の求人が増加している。ただし、求職者は不足気味である。

○「変わらない」
(商店街)…商店街の顧客層は年々高齢化が進んでいる。年金生活者が多く先行きが不透明なため、消費者の節約志向は根強い。
(百貨店)…商売として年末年始に悪くなる要素はない。ただし、アイテムによる好不調が顕著であり、店頭での売り方次第であるとみている。中間層の顧客の動きもいまだシビアであるため、現状と同様に推移するとみている。
(スーパー)…12月の曜日配列が前年よりも悪いことから、年末の際物商品が例年並みに売れるとは考えにくい。
(衣料品専門店)…この先は、3月のフレッシャーズ商戦が鍵を握る。これまでの客の様子からは良くも悪くもないとみているが、少子化により、進学をする絶対量は年々減少している。そのため、予断を許さない状況となっている。
(一般レストラン)…年末年始に入り飲食業は忙しいシーズンを迎える。毎年それなりの収益になるが、最近では年明け3日ごろには地元を離れる人達が多く、年々お正月らしさが薄れてきている。このような傾向が1月の景気の伸びを抑える要因となっている。
(食料品製造業)…新商品投入で販売量の回復を図っているが、既存品の減少分をカバーできていない。そのため、この先も好転は期待できず、厳しい状況が続くとみている。
(建設業)…復興・創生期間内の竣工を見込んだ大型公共工事の発注期限である本年度末に向けて、飛び込みで発注される大型公共工事の受注者が確定してくると見込んでいる。ばらつきはあるものの、年度末までは現状とほぼ同程度の受注があるものとみている。
(職業安定所)…訪問先の各事業所の求人担当窓口の感触からは、依然として人手不足が継続している様子である。そのため、製造業における新規求人数は前年同月比で増加しており、今年の4月以降はおおむね前年を上回る形で推移している。このような状況はこの先も変わらないとみている。

○「やや悪くなる」
(コンビニ)…冬は来客数、単価、売上などが落ち込んでしまう。さらに、除雪費用や光熱費の負担が大きく、かなり辛い時期となる。
(都市型ホテル)…法人宴会場利用、個人宿泊、レストラン利用数共に前年を下回っており、先行予約状況も減少気味である。
(観光名所)…今年は寒の入りが早く、積雪量も多いことから、屋外型施設では客足が遠のくのではないかと危惧している。
(木材木製品製造業)…この先、住宅着工数は減少が見込まれている。また、建材卸や小売の需要見通しについてはマイナスの情報が多く、年明け以降の景気はやや悪化していくものとみている。
(金属製品製造業)…カメラ業界は毎年11月から受注が減少する。製品によるばらつきはあるものの、おおむね平年どおりの動きをしている。
(金融業)…本年度産りんごにおける県外出荷量及び市場価格は、前年同月比でマイナス推移となっている。また、漁港の水揚量もサバやイカの不漁に起因して、前年同月比の伸びが鈍い。

東北地域に関する解説は、当センターの責任でまとめたものです。  以 上