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今月の景気ウォッチャー

最新の内閣府景気ウォッチャー調査結果についてのレポートを紹介します。

平成29年5月の景気ウォッチャー調査結果(東北分)

  • 表A-東北の現状判断(季節調整値)
  • 表B-東北の先行き判断(季節調整値)
  • 表C-東北の現状判断(原数値)
  • 表D-東北の先行き判断(原数値)
調査結果の概要

1.今月のDI※

季節調整値

(1)現状判断(3か月前との比較、方向性 季節調整値)
現状判断DIは「45.4」と2か月ぶりに前月を下回った。前月と比較し▲0.8ポイントとわずかに下回った。

(2)先行き判断(2~3か月先の見通し、方向性 季節調整値)
先行き判断DIは「46.7」と3か月ぶりに前月を上回った。前月と比較し+0.3ポイントとわずかに上回った。

原数値
(1)現状判断(3か月前との比較、方向性)

現状判断DIは「47.9」と2か月連続で前月を下回った。前月と比較し▲0.4ポイントとわずかに下回り、22か月連続で景気判断の基準となる50を下回った。

(2)先行き判断(2~3か月先の見通し、方向性)
先行き判断DIは「48.3」と3か月ぶりに前月を上回った。前月と比較し+1.0ポイントとやや上回ったが、3か月連続で景気判断の基準となる50を下回った。


※DI(Diffusion Index)について…50を基準とし、50を超えると景気が良い方向にあることを示す。

2.調査の概要
調査期間 平成29年5月25日~31日
回答者数 194/210名、回答率92.4%(全国1,860/2,050名、90.7%)

3.特徴的と思われる判断理由(ウォッチャーのコメントから抜粋)
(1)現状判断理由
○「良くなっている」

(建設業)…復興関連の大型公共工事の発注、受注が確定してきており、3か月前と比較すると景気は上向いている。

○「やや良くなっている」
(コンビニ)…例年よりも暑くなる日が早く、ソフトドリンクの売上が伸長している。地元の祭でも好天に恵まれ人出が多く、飲料関係が良く売れている。
(遊園地)…ゴールデンウィークは曜日まわりが良く、近年にないくらいに天候に恵まれた。その後の週末の天候不順や、学校などの団体客の動きに鈍さがありつつも、来客数は悪かった前年を上回っている。
(住宅販売会社)…需要の動きが止まっていたロードサイド店に動きが出てきている。
(食料品製造業)…地元で祭りや大きな学会があったため、お土産関係の動きが良い。ルートによっては売上が厳しい店もあるが、駅関係の店舗が特に良い状態である。
(出版・印刷・同関連産業)…3か月前は売上が前年を10%ほど下回っていたが、今月は前年並みに売上が改善してきている。
(金融業)…公共工事請負、一般設備投資共に前年を上回るペースで推移している。小売においても、自動車販売が前年を上回るペースを維持している。
(企画業)…ゴールデンウィークから、住宅会社である地場工務店関係の内覧会、チラシなどの相談が増えてきている。

○「変わらない」
(商店街)…ゴールデンウィークの来街者は例年並みであり、サービス店、飲食店共に来客数に大きな変化はみられてない。週末のイベント関係は好天に恵まれて客足を伸ばしているが、全体的に客単価が低下していることから、売上を押し上げるまでには至っていない。
(寝具販売店)…夏物商材の購入にはまだ早く、カーテンの受注も落ち着いてきており、客の買い控えが続いている。
(百貨店)…高単価なものは売れるが、低単価商材に対する来客数は減少しているなど、目的買いに近い状態である。一般的な消費に対する景気に変化はない。
(衣料品専門店)…イベントの時はある程度の売上があるが、日々の売上はまだまだ伸び悩んでいる。気温がまだ不安定なため、年配客は夏物を購入しようとしない。
(家電量販店)…夏物商材の動きが例年より遅れており、前年比に影響が表れている。
(酒類専門店)…ゴールデンウィークはまずまずであるが、観光、物産関係は厳しくなってきている。飲食店も、一部の繁盛店で一定の売上が出ているものの、地元の人口などの要因を考えると、地元以外での販売を視野に入れる必要がある。
(一般レストラン)…相変わらず客の財布のひもが固い。コースのなかでも一番お手頃なものを選ぶ客が多く、ランチタイムでも最近は新しい客が増えていない。なかなか厳しい状態が続いている。
(観光型旅館)…ゴールデンウィーク後に来客数が減少しているものの、例年どおりの動きである。
(都市型ホテル)…販売量の動きに変化がない状態が続いており、景気に停滞感がみられている。
(旅行代理店)…ネットを含む旅行業界の景気はやや良くなっている傾向にある。ただし、実店舗販売が主力の当社については、横ばいの状態が続いている。
(通信会社)…3か月前と比較しても販売量に変化はない。プレミアムフライデーの経済効果も、一部の会社に限定されている。
(美容室)…客層は年配者が多く来店間隔が長い。また、毛染めなどはドラッグストアで安い商品を買い、自分で染めている様子である。
(リフォーム業)…塗装など主力工事の受付は増えてきているものの、受注工事自体は前年並みである。
(電気機械器具製造業)…取引先企業の受注状況は好調であるが、人手不足が常態化している。
(人材派遣会社)…企業からの求人がやや伸び悩んでいるが、それ以上に求職者と求人とのミスマッチが多い。空前の人手不足を背景に、求職者の選り好みが激しくなっている。
(職業安定所)…求人数は、前年同月比で減少となっているが、更新時期のタイミングもあり特徴的な要因はみられず、業種によっては人手不足が続いている。求職者も前年同月比で減少、在職者、会社都合離職者、自己都合離職者共に減少しており、募集条件に対し慎重さがうかがえる。

○「やや悪くなっている」
(スーパー)…スーパー、コンビニ各社が日用品の値下げを進めている。客は財布のひもが固く、買い回る傾向にある。
(乗用車販売店)…土日の来客数が減少している。また、既存客による買換えもかなり減少している。
(高級レストラン)…市場がどんどん縮小しており、非常に厳しい状況が続いている。特に地方の飲食業は苦戦を強いられている。
(自動車整備業)…来客数はあるものの、成約率や成約金額が低調であり、景気に鈍さがみられている。
(輸送業)…工場閉鎖により物量の動きが予想しにくい状況にあるが、当社への影響は徐々に表れている。
(新聞社[求人広告])…求人数はこれ以上減少することはないとみているものの、低迷状態が続いている。正社員の募集がほとんど無くなり、契約社員の募集が増えていることや、募集条件の良い首都圏に人が流れてしまうため、地方は慢性的な人手不足となっている。

(2)先行き判断理由
○「やや良くなる」

(コンビニ)…ボーナス支給により、客のプラス1品の購入が期待できる。
(乗用車販売店)…新型車イベント効果で、新車販売の持ち直しを期待している。
(高級レストラン)…観光産業が盛んになる時期でもあり、インバウンド客を始め、県外からの観光客を見込んでいる。
(金融業)…小売が各業態で堅調に推移しているなか、これからボーナスシーズンを迎えるため、消費が活発化するとみている。

○「変わらない」

(百貨店)…気温の上昇とともに夏物商材に動きが出ているものの、価格と価値観を見極めながら必要最小限の購入にとどめるといった客の購買姿勢に、大きな変化はみられない。
(スーパー)…売上にやや下げ止まり感がみられるものの、全体としては消費を大きく左右するものはない。そのため、状況に変化はないとみている。
(衣料品専門店)…今年の夏は猛暑の予報が出ており、カジュアル衣料は安定した売上が見込めるが、単価が稼げるビジネス衣料の売上は失速するとみている。
(旅行代理店)…海外のテロや北朝鮮の動向による海外旅行への影響、格安旅行代理店の破産問題など、先行きの予測ができない。また、国内旅行は予約が直近となる傾向が強く、夏休みの需要をどこまで取りきれるかが鍵であるが、そのあたりもまだ読みきれていない。
(観光名所)…予約状況は前年同時期と比べて若干少ない。後はフリー客頼みとなるため、景気はあまり変わらないとみている。
(出版・印刷・同関連産業)…2~3か月先の受注残が前年並みとなっており、景気は横ばいとなっている。
(一般機械器具製造業)…海外需要には地域差があり、平均すると全体として大きな変動はない。
(電気機械器具製造業)…人手不足が解消されていないため、当面は状況が大きく変化することはないとみている。
(建設業)…工事受注額は当初の見込みどおりであるため、この先2~3か月は現状のままで推移するとみている。
(広告代理店)…全体的に大きな変化要因がないことから、地元の大きな祭りが終われば、落ち着いた状態になるとみている。
(コピーサービス業)…新製品の発売もほとんどなく、現行商品の販売を維持していくだけで精一杯である。営業活動の起爆剤となるような商品を待っている状態である。
(飲食料品卸売業)…本格的な人口減少社会に突入している。得意先である量販店も積極的な新規出店を控えており、新規の得意先獲得は更に困難である。この先は、限られたパイの奪い合いで競争が激化するとみている。
(人材派遣会社)…求職者と求人のミスマッチは、今後も続くとみている。
(学校就職担当者)…当初予定からの新規採用募集、採用定員の増員などはみられない。また、非正規社員採用は増えているが、正社員採用の門戸は厳しく、実質的には前年度より求人状況は少々悪くなっている印象もある。

○「やや悪くなる」
(一般レストラン)…ここ数か月の動向から、良くなるような兆しはない。気温の上昇で人出が増えるという希望的観測はあるものの、冷静にみて景気はやや悪くなるのではないかとみている。
(都市型ホテル)…予約が好調であった部門に停滞感がみられている。受注が不調である部門は、相変わらず大幅な伸びのない状態のため、結果として、先行きの見通しが悪くなっている。
(新聞社[求人広告])…人材確保にあきらめのムードが漂っており、求人広告が減少している。

東北地域に関する解説は、当センターの責任でまとめたものです。  以 上